人口370人のパトーネス村


フェリペU世大学・翻訳学部
 PROFESOR  加瀬   忠

 
マドリッドの北60Kの山間にひっそりと佇むパトーネス村。村の人口370人、学校や郵便局、病院等の公共的な建物や商店等が何もないこの村を訪れた時に思い浮かんだのは、「平家の落人部落」であった。

             

 
           パトーネス村の入り口。村全体が石を割って積み上げた建物で統一
             されている。右の建物は、観光案内所兼村の歴史展示室。

                    

 
                 中世で時間が止っている迷路のような村の
                   大通り。

            
    
 
            私たちが訪れた時に、村で一軒だけ開いていたバル(左)と
              レストランテ(右)。

 レストランテ「La Goleta」での昼食は美味でした。私はソパ・デ・アホ(にんにくスープ)とコルデロ・アサド(子羊の炭火焼)、妻はカルネ・デ・テルネラ(牛のステーキ)、これがまた特大の大きさで、2センチ・・いや3センチくらいあったかな、皿からはみ出すほどの大きさで、いやー・・満足。 セグンド・プラトをいただきながら、パンをちぎってチリン・ドロンをつけながら食べるバラの味はまた格別でしたよ。

 
ナポレオンに忘れられた村
 パトーネス村は、1808年にナポレオンがスペインを侵略した折に、村が余りにも山間に位置していた為「ナポレオンの侵略軍の目を免れた村」として知られています。
 村には、工場や商店等、生産と流通に関係のある建物は何もなく、あるのはただ石を割って積み上げただけの古い家々とバル、数軒のアンティグアなレストランテ、小さな「El TIEMPO PERDIDO(失われた時)」という名のホテルだけ。思わず中世で時間が止ってしまったような錯覚を起こさせる村です。

                

 
             村のメイン・ストリート。バル、レストランテはこの通りに
               集まっている
が、石畳の道とそこに建っている廃屋のような
               家々が、カスティージャ王
国時代からの歴史を偲ばせる。

               

              パトーネス村から見た雪化粧の山々。積み上げる石は、こ
               の山から切り出される。



 パトーネス村への交通

 マドリッドから国道1号線(N―1)を北へ約45K、Venturadaの手前でN―320に乗り換え、320号線をさらに約8K走ってTorrelagunaの街へ到着。ここでM―102へ。

 何もない道をそのまま走ると間もなくパトーネス・アバホ(下パトーネス)へ到着しますが、めざすパトーネスの村はここではありません。パトーネス・アリバ(上パトーネス)
の標識に従ってM−102を左折します。カスティ―ジャ王国の時代から悠久の歴史を経て続く急な坂道をくねくねと進むと、突然山の斜面にひっそりと佇むパトーネス村に到着します。

 Torrelagunaの街入り口付近の交差点をそのまま道なりに進んでしまいますと、パトーネスを通りこしてしまいますから、Mー102の道路標識をよく見て下さい。