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研究主題 60歳になっても「心肺機能」や「循環機能」等の身体諸機能は,トレーニングによって向上するか。
サブ・テーマ − 「行動体力は向上するか」 − |
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仮 説 「人間,相当年をとっても,心肺機能や循環機能等は,トレーニングによって若い頃のように向上する」 |
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検証の方法 定期的に距離を定めてのタイム・トライアルと心拍数の管理
マドリッドで生活をしておりまして、夏はあの暑さでしょう。もう毎日ビール,ビノを飲み,ハモン・セラーノ、チョリソ,ケソを食べる生活ですから,そろそろ身体のどこかがガ弱っている頃だと思っていますし,実験・研究に取り組むには少しきついテーマだとは思ったのですが,やってみました。 |
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実験の方法と心拍数の管理
a マドリッド郊外に8キロメートル,4キロメートルのコースを設定する。
b それぞれのコースを予め設定されたタイムで走り,心拍数を測定する。
c 心拍数は,走り終わった直後と5分後に測定し,オール・アウトの状態と回復状況を把握する。オール・アウトの状態での最大心 拍数を,180/
分と仮定する。 |
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実験・研究の期間
a 平成12年5月1日(月)〜7月2日(日)の2ヶ月間とし,7月2日の群馬県沼田市で行われる玉原マラソン大会で7Kmを走り,研究のまとめとする。
b 実験期間を次のア〜オの8週とした。開始前の身体状況 ・4K 23分20秒 心拍数172/分・7K 38分44秒 心拍数17 5/分
ァ 走りこみ期間
5月1日(月)〜5月14日(日)心拍数120/ 分前後での50〜60分走中心。テスト・トライアル5月 5日(金)7K 37分15秒 心 拍数150/
分5月12日(金)7K 35分25秒 心拍数168/ 分
ィ 第1クール
5月15日(月)〜5月28日(日) 心拍数150〜170/分でのペース走中心。テスト・トライアル, 5月21日(日)7K 34分33秒 心 拍数168/
分5月28日(日)7K 33分57秒 心拍数180/ 分
ゥ 第2クール
5月29日(月)〜6月11日(日)7〜8Kのペース走中心。テスト・トライアル,6月 1日(木)7K 33分09秒 心拍数174/分
6 月 9日(金)8K 39分35秒 心拍数162/分
ェ 第3クール
6月12日(月)〜6月25日(日) 後半4Kを心拍数180/分くらいまで追い込む。6月15日(木)4K 18分30秒 心拍数180/分
6月19日(月)4K 18分10秒 心拍数180/分
ォ 仕上げ
6月26日(月)〜7月 1日(土) 日本へ移動 ロング・ジョッグとスピード走で調整し,体調を整える。 |
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結 果
(1) 玉原マラソン大会参加 平成12年7月2日(日)
ア 7Kmの部 32分27秒 ゴール直後の心拍数 180/分 (途中計時 3K通過 11分25秒, 5K通過 20分27秒)
(2) 最大酸素摂取能力は,心拍数120/ 分の運動を5分間継続すれば,確実に向上すると言われるが,以下の考察によりその事がわかる。 |
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考 察
(1) 実験開始前の身体能力は,4K走を23分20秒,7K走を38分44秒で,タイム・トライアル直後の心拍数がそれぞれ172,175であった。
(2) 走りこみ期間中の5月12日,テスト・トライアルで7Kを35分25秒で走ったが,心拍数は168であった。走りこみ期間中より3分スピードが上がっているのに,心拍数は168で余裕が出来た。
(3) 第1クールでは7Kをさらにスピードを上げ,33分57秒で走ったが,心拍数は180であった。180はオール・アウトの状態である。
(4) 第2クール,6月1日に7Kをさらにスピードを上げ,33分09秒で走ったが,心拍数は174で余裕が出来た。
(5) 第3クール,そろそろ仕上げの段階である。8K走時の後半4Kをオール・アウトの状態まで追い込み頑張ってみたら,18分10秒,心拍数180/分であった。
(6) 実験開始前,4Kを23分20秒で走った5分後の心拍数は120/分 であったが,第3クールで18分10秒で走った5分後の心拍数も同じく120/分であったことから回復力が大幅に向上している事がわかる。
(7) 以上考察(1)〜(6)により,計画的,段階的に負荷をかけ,量的にも,質的にもトレーニング量を増加すれば,60歳近くなっても心肺機能・循環機能を中心とした身体諸機能等は,確実に向上するものと考えられる。 |
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問題点
(1) この実験は,若い頃から運動を継続している一個人の取り組みであって,一般性があるかどうかは,まだまだ研究の余地がある。
(2) 実験に取り組んでみて,かなりハードな内容だった。相当無理をして頑張ったが,疲労は残った。
(3) それでも,個人としては実験をやり遂げたと言う「充実感」は,今後の財産となった。 |